秩父路を往く(十壱) 岩崎神社と天狗岩

秩父吉田阿熊 岩崎神社

吉田阿熊に鎮座するこの社は、城峯山に立て籠もった平将門公を討ち取った藤原秀郷が伊豆の三島大社を勧請したと伝えられている。

社名の「岩崎」とは、城峰山にたてこもった平将門を滅ぼした藤原秀郷が、伊豆の三島神社を勧請したことに始まるといわれ、その社名については、秀郷が城峰山を射た矢が落ちた場所を意味する「矢崎(やさき)」が転訛して「岩崎」になったと伝えられている。

【御祭神】
大山祇命・木花咲耶姫命・岩長姫命
【祭り】
『新編武蔵風土記稿』に、祭日は九月十五日と記されていますが、明治末期に養蚕を行うようになってからは、柿が実る十月に行われるようになり、神饌に柿が沢山上がるため、「柿祭り」とも呼ばれたと云いう。

岩崎神社
岩崎神社
岩崎神社 石段を上がった先に社殿がある
岩崎神社 ひっそりと咲くヤマユリ
岩崎神社社殿
岩崎神社 天皇陛下御即位記念植樹看板

阿熊溪谷 天狗岩

天狗岩
天狗岩
天狗岩 岩の頂上部に自生するネズ(別称ネズミサシ)の木

明治17年、秩父郡の農民と士族が政府に対して負債の延納、雑税の減少などを求めて蜂起した事件が「秩父事件」である。

秩父困民党が椋神社において決起集会を行い、阿熊溪谷で困民隊が警官隊と交戦し苦戦に追い込んだが、最終的には東京鎮台の鎮台兵により鎮圧された。