新自由主義の害毒とその療法

ネオリベラリズム=新自由主義

関税の効果

アメリカ・レーガン政権による「レーガノミクス」、イギリス・サッチャー政権による「サッチャリズム」、この頃から始まった、ネオリベラリズム=新自由主義。

大航海時代から始まり世界中に浸透してきたグローバリズム。
産業革命由来の産業資本主義から変質した、生産性の無い金融資本主義。
この二つと連動して新自由主義は、世界を揺り動かしている。

「リベラリズム」=「個人の自由」と訳されるが、ネオリベラリズム(neoliberalism)だと「資本の自由」となる。
 20世紀の終盤、皆があらゆる商品を持ち、買いたい物が無くなった、そこへ、コストプッシュ型インフレが襲い掛かり、全世界が不況に陥った、税収の減った英米政府は、国際金融資本が準備した、新自由主義へと舵をきった。

さて新自由主義とは何か?

新自由主義とは、各市場が飽和状態になり、投資の行き場が無くなった結果、聖域を市場化する商行為を謂う。
具体的には、環境・社会保障・水・教育等の生活そのものを市場化して金儲けをする事なのだ。
そしてこの新自由主義には、規制緩和を始めとしたワシントンコンセンサスの10カ条が必要な為、当然政府の協力が絶対条件になる。
政府は、外圧やロビィ活動により資本の為の規制緩和を行なわざるを得なくなる。
やがて上水道事業の民営化や株式会社の学校経営が実施される。営利目的の為料金は高くなる。
国民に益はない
新自由主義は、グローバリズムと金融資本主義と合体し、カネとコネを武器に仁義なき戦いに乗り出した。
識者達は、そんな彼等を「今だけ・金だけ・自分だけ」と酷評した。
新自由主義の拡大で「非正規労働者」が増大、全労働者の50%に迫ろうとしている。非正規労働者は職場で孤立化し頼る先が無い為、無分別に「日本維新の会」や「れいわ新選組」等の新興宗教的政治団体を支持する傾向にあるらしい。
その反面、多国籍企業や金融、IT企業に金が集中。アンバランス化により、富裕層と一般層の解離が起こり日本社会の崩壊も予想されている。

こんな時代を乗り切るには何を為すべきか?

まず、職場でも地域でも孤立化している人達を他者と絆ぐ。そして、社会的弱者の力になれる組織作りを目標に活動する。具体的には・・・

●非共産・社会系労働組合の運営
●サードプレイス(家でも職場でも無い第三の居場所→趣味の会・読書会・個人経営の居酒屋等)のネットワーク化
●ボランティア・社会奉仕活動のチーム化

バラバラ・孤立化の日本人の絆を復活させ、日本を再び輝く国にする為に小さな事から実行する時では無いでしょうか?

住吉正州

※Washington Consensus
国際通貨基金(IMF)、国際復興開発銀行(世界銀行)およびアメリカ政府(連邦準備制度、連邦予算局)等の機関の間にあるコンセンサス(合意)。