【二・二六事件】賢崇寺【墓前八十七年祭】

【二・二六事件】賢崇寺【墓前八十七年祭】

国民よ 国をおもひて 狂となり 痴となるほどに 国を愛せよ

2023.02.26 二・二六事件墓前祭

二十二士之墓
栗原安秀中尉の父親である栗原勇大佐は、佐賀県出身であった由縁から、賢崇寺二十九世住職である藤田俊訓師に入門、得度し、遺骨の供養、遺族との連絡に奔走し、藤田師も遺骨埋葬合同慰霊祭の許可、墓碑の建立に尽力し、二十二士の合同慰霊祭が行われた。

なお、賢崇寺内にある「二十二士之墓」は、昭和二十七年七月十二日の第十七回忌法要に合わせて建立されたものである。

二・二六事件 雪の帝都
二・二六事件 雪の帝都

麻布「賢崇寺」の墓所に鎮座する二十二士の墓碑の前で刑場の露と消えた青年将校の遺族有志により毎年正午より御遺族である槇泰智(政経調査会)氏主催の八十七年祭が行われた。国民儀礼の後、献花、焼香、槇泰智氏による決意文を読み上げ無事終了。

【決意文】

本日二月二十六日は、昭和維新運動の中核を成す二・二六の決起から八十七年となる。
アメリカを発端とした世界恐慌の波は我国にも押し寄せ、経済は疲弊し「大学は出たけれど」と言った流行語が示すように、インテリ階層ですら職にありつくことは困難な社会状況を作り出した。
そこに東北地方を冷害が襲い、米・野菜と言った農作物の収穫は壊滅状態となり農家は収入の途を絶たれた。
年端もいかない娘を身売りせねばならぬ程に農民等庶民階層の生活は危機的状況に陥っていたのである。
にも拘わらず巨大資本家は政治家と結託し、営利至上主義の下で私腹を肥やしていた。
この状況を座視し続けることは天皇陛下の大御心にも反する愚挙である。天皇親政の革新国家を打ち立てるべく、陸軍皇道派の青年将校が中心となり民間人と協力し決起したのが昭和十一年の所謂二・二六事件である。
その至純なる精神に裏付けられた決起ではあったが、成就することはなかった。        せめて自分たちの決起の趣旨が公の場で開できるならばと、武装解除に応じ決起から三日後に投降した。
しかし、裁判は非公開、弁護士は付かない、上告はできないといった暗黒裁判であった。その裁判記録は時代が平成の終焉を迎えるまで八十年の長きに渡り封印され関係者さえも目にすることはできなかったのである               

軽薄なるマスメディアは二・二六事を語る際。単統に軍部の暴走を許したことが、あの侵略戦争に繋がったと我田引水的に論じるが歴史は全く逆である。
当時の陸軍内部における皇道派と統制派の対立軸に着用するならば容易に判断できることである。
歴史にIF(イフ)は無いと言われる
が。この決起が成就し皇道派が陸軍で実権を握っていれば対米融和の流れの中においてあの無謀とも言える戦争は回避されていた可能性が高い。
陛下の宸襟を煩わせしむる重臣を成敗することで、歴史の流れは大きく変わっていたと可能性がある。
統制派主導の下で勝算無き大東亜戦争に突入し、米国による総力戦の前に我が国土は焦土と化した。
敗戦は避けられぬ事態に陥りながらも国家の指導部は停戦交渉へ向けてスターリン率いるソビエトへの仲介を模索していた。世界情勢を顧みない何という愚策であろうか。

今般の世界情勢を鑑みるならば、充分な戦力を持たぬことが如何に自らの身を危険に晒す事になるか充分に認識したはずである。
現下ニッポンは脆弱な婦女子が安普請の共同住宅において施錠もせず就寝しているようなものであり、凶悪なる犯罪者の標的になる事は明らかである。
ロシアによるウクライナへの軍事侵略・民間人殺戮は現在わが国で社会問題化している押し込み強盗と共通しているところがある。
治安は警察が守ってくれるとの幻想など犯罪者が蔓延する現在の世の中において絵空事なのである。
むしろ国家の政策を担う国家権力がこのモラル無き犯罪者の群れを創出しているとは言えまいか。
如何に教育環境を充実しようとも社会の規範から零れ落ちる者は存在する。
従来はその受け皿がヤクザ組織であった。
所謂、暴力団対策法が施行されてから三十四年となる。その間、新暴力団新法・暴力団排除条例が施行され、表面上は暴力団と称される人数は減少したかに見える。
しかしながら、組織に入ることなく、最低限の矜持も道徳も持たず、犯罪遂行だけを目的とした小さな集団が無数に存在する社会が形成されてきた。
いつどこで誰がそのような組織の一端を担うか分からぬ状況で、どのようにして未然に防犯を担うと言うのか。      

国際社会においては、国連の安保理常任理事国と言う立場を利用して、ウクライナへの侵略を正当化するロシアの存在がある。世界の警察を自負してきた国連など常任理事国という天下の印籠の前では全く無力なのである。
二月二十三日、国連総会においてロシアによるウクライナからの即時撤退を求める批難決議が採択された。 141カ国の賛成を得たが、反対七を含め二割強にあたる39か国は賛成していないという現実がある。
跳梁跋扈する犯罪者集団の前において一般庶民の振りかざす正義が如何に無力であるかを認識すべきである。 

日本国内、そして世界情勢をみれば、如何に危機的状況に遭遇しているか理解できるはずであるにも拘わらず、我国の為政者においては危機感が欠如しているとしか言えない。
国会においては先般より宗教法人・旧統一教会との結びつきを穿り出し糾弾の狼煙が上げられていたが、ここにきて LGBT 問題を持ち出して、性的マイノリティーと称される人々への賛美を送らぬ人間を犯罪者の如くやり玉にあげる事が正義と捉えられ、野党からの攻撃に晒されている。
本来、国民の生命と財産を護り、国家の矜持を論ずるべき国政の場が、その職責を放置しているに等しいのである。
国民の生命・財産を守るのは国の役目である。声高に正義を訴えても力がなければ無力である。    

腐敗堕落しきった現政権を打ち倒し、皇室を中心においた天皇親政の革新国家を打ち立て、国民が一丸となる国体制の下で外敵に立ち向かう時を見据えて本日の墓前祭に臨むものである。
令和五年二月二十六日
二・二六事件墓前祭 青年将校遺族代表 槇泰智

墓碑裏面

「昭和十一年二月二十九日
        野中四郎
 昭和十一年三月六日
        河野 壽
 昭和十一年七月三日
        相澤三郎
 昭和十一年七月十二日
        香田清貞
        安藤輝三
        竹島継夫
        對馬勝雄
        中橋基明
        栗原安秀
        丹生誠忠
        坂井 直
        田中 勝
        中島莞爾
        安田 優
        高橋太郎
        林 八郎
        渋川善助
        水上源一
 昭和十二年八月十九日
        村中孝次
        磯部浅一
        北輝次郎
        西田 税
   昭和二十七年七月十二日/   仏心會建之
                   

2023.02.26 二・二六事件墓前祭
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